LMC・BO体験レポート

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レポート

種別BO or LMCLMC・BO
環境日時2005年1月15日 11時30分ごろ
場所プール(縦50m × 横25m × 水深約5m)
水温28℃
気温、室温室温 30℃
水質透明度30m程度
状況練習内容(種目等)スタティック(LMC)・ダイナミック(BO)
事故発生タイミング練習中盤
前日の睡眠時間5時間
普段の平均睡眠時間7時間
事故前の心境多少無理しても頑張ってみようという気持ち
事故前の体調寝不足と疲れで万全ではなかった
個人普段の食生活夕食は不規則であるが、3食取っている。
定期トレーニング温水プール練習は毎週2km程度。歩行アプネア等。
酒・たばこ毎週適度を越して呑む事有り。
体格・性格等どちらかといえば骨太、筋肉質型。多少肥満気味。
温厚な性格だが、変に頑固な部分がある。
本人見解

事故までの経緯、練習内容の詳細、自分なりに考えた原因と反省点および今後の課題等

年明けの練習会に参加という時期的な原因もあったのか、前日までの体調や睡眠が万全で無いにも関らず、気合だけが入っていたように思います。

経緯(1) スタティック:
1回目に4分15秒を行った。パートナーと更に伸ばせられるのでは? との勝手な判断で2回目にトライしてしまった。 申告時間が近づくと、それなりの苦しさは有ってプールサイドにつかまってしのいだ。 申告時間を過ぎた頃から苦しさが減ってきたように思う。 そのころから時間をカウントすることに熱中し、すでにサインを受けていることに気づいていなかった。 引き上げられたときは何で?という状態で自覚症状は全く無かった。

経緯(2) ダイナミック:
いつも75mまでで止めていたが、今回に限っては気合が先行していた。 スタティックが終わってLMCらしいという意識が全く無かったのでコンディションが良いと思って85mを申告した。 かなりのスローペースで75mのターンまでしたが、苦しさがこみ上げてきたので残りをスピードアップでカバーしようとした。85m地点で前を見るとすぐ其処に見えたのでいっそ100mと思い思わずダッシュしてしまった。 水面に出てからの意識としては多少くらっとするなという程度で通常の呼吸をしたつもりであった。これも全くBOに近かったという意識が無かった。

原因と反省点:
先ず認識不足と意識だけが先行したことに問題がある。 自分は決してLMCやBOにならないんだという勝手な思い込みが有って、無理をすることに 危険性を感じていなかった事もある。海じゃ有るまいしプールならと高をくくっていた様に思う。

課題:
BOやLMCは事前に予兆が来るものとばかり思っていたが、そうではない場合がある。 自分の体内の変化を見極めて、安全で冷静な判断を行うようにしなければならないと痛感した。 練習では、こうした自分の変化に敏感になり、これがひいては他人の状況が素早く把握できるようになることでもある。

本当に良い勉強になりました。 サポートの皆さんの支えで事なきを得ました。

サポート見解

事故までの経緯、徴候、事故後の対処、そのた他気づいた点等

【スタティック】トライ時:経緯、徴候、事故後の対処
3名3名の2グループにわかれてのスタティックでした。 私は自分のグループが終わったので隣でスタティックをしていたグループに途中から サポートとして加わりました。すでにスタティック中でしたが申告時間に近づく頃、水中からは横隔膜の痙攣と顔の表情と体の緊張具合からかなり我慢しているように見えました。もともとのサポートによる意識確認(肩をつつくサイン)に対して指の反応が無く、私が再度・再再度確認するも反応がなかったため急いで両脇を抱えプールサイドに(上半身を)引き上げました。引き上げた後は体と呼吸が震えていました。すぐ自分で上半身を起こせていましたが正常な呼吸に戻るまで後ろから抱えサポートしました。何で引き上げられたのかわからない様子でした。

【ダイナミック】トライ時:経緯、徴候、事故後の対処
サポート体制は1名が申告m近くで待機しビート板で浮上後の浮力確保、私が後半水中で併走しました。85mの申告でした。潜る前は結構意気込んでいるように見受けられました。50mから水中で併走。申告85mに近付いた頃にはかなり苦しそうでしたが前をチラッと見た後に追いつけないほどのダッシュになりました。申告の15mオーバーである100mに到達し水中で壁にタッチし急いで浮上。私は後ろから追い付いたのでよく見えませんでしたが浮上した瞬間息をしたと思ったら体が後ろにぐらつき、一瞬目を開いたまま意識が無いように見えました。その後上半身はプールサイドによっかかる体勢になり水中で横から腕を回して背中をプールサイドに固定しと足で下半身を支えました。「息して〜息して〜」と呼び掛けすぐに自発呼吸はできていましたが体のぐらつきがあり正常な呼吸の状態に戻るまでは少し時間がかかりました。

他気づいた点等:
申告手前の80mあたりで先を見たり苦しい表情・辛そうな様子だったのでサポートとし てはその時点で水面に引き上げるべきでした(反省)。